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会頭ご挨拶

経済の好循環なくして 持続可能な社会なし

経済の発展なくして社会の繁栄なし

新年のご挨拶

 青梅商工会議所
会頭 中村 洋介
     

 新年明けましておめでとうございます。
 当所では、今年から始まる3年間の理念を「経済の好循環なくして、持続可能な社会なし」とさせていただきました。この「経済の好循環」を実現するには、まずは「稼ぐ力」を高めることが肝心ですが、今、その原動力となるのは何でしょうか。それは、生成AI、半導体、GXの3つの分野であると考えられます。
 まず、最も注目すべきは、ChatGPTに代表される「生成AI」でしょう。かつての自己解決が難しい問題も、今では生成AIに頼れば解決できる時代となりました。もはや、生成AIを仕事に活用している企業とそうでない企業とでは、大きな差が生まれつつあります。当所でも、皆さまが迅速に導入できるよう、ご支援いたします。
 次に、生成AIによる圧倒的な需要に牽引されて活況を呈するのが半導体市場です。昨年はスマホの在庫調整などで4年振りのマイナス成長でしたが、今年は前年比13%増の5883億ドルになり、2年ぶりに過去最高になると予想されています。これにより、半導体メーカーの日本への直接投資が加速し、半導体製造装置の需要も高まることから、関連事業を行う皆さまにとっては大いなる追い風となることでしょう。
 最後は、GX、すなわちグリーントランスフォーメーションです。昨年、当所では「カーボンニュートラルアクションプラン」を制定し、会員の皆さまの温室効果ガスの削減を後押しすることを宣言いたしましたが、今年は、それがビジネスにつながり始める年です。政府はGXのため、この10年で20兆円を投資する計画であり、その資金を調達するために、クライメート・トランジション利付国債(GX経済移行債)を発行します。その国債の「フレームワーク」には「資金の使途となる事業分野」が明記されており、政府はこの20兆円を呼び水に、官民合わせて150兆円の投資を促していますので、とてつもないビジネスチャンスが眠っていると言えるのです。
 さて、バブルの崩壊以来、「安さが正義」となっていたわが国は、一人当たりのGDPがG7で最下位になってしまいました。付加価値に見合った対価が得られず、もはや世界から労働を搾取される状態となっています。今こそ、輸出やインバウンドを先駆けに、付加価値に見合った対価へと是正し、賃上げ原資を確保して行かねばなりません。是非、生成AI、半導体、GXで一人当たりの所得を増やし、賃上げを実現して、それを地域で大いに消費していただければと思います。
 それでは、1年間、よろしくお願いします。

会頭 中村 洋介